6 Jan 2017, Fri 目黒区環境基本計画改定素案に関する意見

Opinion to the draft revision of the Meguro Ward Basic Environmental Plan

目黒区の環境基本計画に対する改定素案への意見が募集されているので提出しました。干上がり暗渠となってしまった川を再生し、健全な水循環の実現のために取り組んで欲しいと思っています。

目黒区環境基本計画改定への意見

目黒区環境基本計画改定素案(平成28年11月)を読んで、環境基本計画(平成24年)の取り組みが後退する懸念を抱かざるを得ません。なぜならば、現計画では自然を守り生き物のための”環境”に取り組もうとする意図が感じられますが、改定素案では、地域的な視点では、人間の生活する場としての”環境”に重点が置かれている印象があるからです。このことは、生物多様性の主流化に逆行し、「環境を守りはぐくむ人を育てる」ことを妨げると考えます。

人口減少を迎え、社会の転換期を迎えた今、生き物のための環境への取り組みを強化し、それにより快適な生活環境の実現を目指すべきと考えます。そのための最も分かりやすく、効果があり、様々な波及効果のある取り組みは、健全な水循環機能の回復と思います。人口減少により空き地など有効に利用できる土地が生まれます。それらを暗渠となった川の復活を目標として、涸れてしまった川の水源や豪雨の際の水を貯留するための用地として利用する。普段は、親しみやすい水辺の公園、憩いの場として周辺住民が利用し、また、トンボなど水辺の生き物が生息できるようにする。快適な住環境と生き物の生息環境、さらに、減災としての機能を持たせる土地利用が望まれます。その際に、浸水性舗装の取り組みも統合して、例えば、目黒川の支流の谷戸前川を開渠にするなどターゲットを絞り重点的に行い成功例を作ることが、区民に分かりやすく重要と考えます。

表参道ヒルズでも側溝に水を流し、小さいながらも水辺のある街づくりをしています。水の流れは人々の心に潤いをもたらすと言えます。生物多様性の主流化に逆行せず、水が生態系をつくることを再認識して、健全な水循環機能の回復に積極的に取り組んでいただきたいです。それは、快適な生活環境、減災、生物の生息場の確保、地域の環境に関心のある人づくりにつながります。暗渠を開渠にすることは、まさに「めぐろからの挑戦」と呼ぶにふさわしいものです。

計画の体系図の主な施策に「水循環機能の回復」と「より質の高い生息環境づくり」を再喝し、主な施策に「暗渠の清流としての復活」を定め、目黒区の環境への取り組みをより強力に推進していただきたいと願います。

24 Nov 2016, Thu 「2020年に向けた実行プラン」へ意見・アイデア提出

Opinion to the office of the Governor for Policy Planning of the Tokyo Metropolitan government

小池知事になり東京都政策企画局より募集している「2020年に向けた実行プラン(仮称)」の策定に向けての意見・アイデアを提出しました(締め切り11月25日)。以下、その内容です。

「2020年に向けた実行プラン(仮称)」への意見・アイデア

・年齢:40歳代 ・住まいの地域:都内区部 ・性別:男
・意見・アイデア該当箇所:

✳︎「スマート シティ」(資料P12~P15)の主要政策の方向性について

世界の中で輝き続ける東京を実現するために、劇的な改善が期待できる場所は”東京湾”と考えます。「快適な都市環境の創出」にある「河川・運河の水質改善の更なる改善」を低予算で短期間に実現する方法として、芝浦水再生センターの放流口をトライアスロン会場のお台場よりも沖に移動することを提案します。

砂町水再生センターのある夢の島マリーナと芝浦水再生センターのある天王洲周辺の運河の水の色を比較すると夢の島マリーナでは青緑色、天王洲周辺では黒色で、夢の島マリーナの方が快適に見えます。この違いの要因の一つに水の交換率があると推測します。水再生センターの放流口を、水の流れを考慮し、可能な限り沖に設置すれば、その分だけ運河や沿岸の負荷は低減されます。

そして、運河や河川の機能を舟運や治水だけでなく環境改善としても捉え直し、そこに水生植物を蘇らせ健全な生態系を回復して、東京湾奥の水質の大幅な改善を実現するとともに、快適な環境でトライアスロン競技が実施されることを期待します。

✳︎「セーフ シティ」(資料P5~P7)の主要政策の方向性について

「豪雨・土砂災害対策」「大雨が降っても、あふれない・くずれない」とあり、都は雨水の地下貯留施設の整備を進めています。しかし、その建設コストは高く、先日の博多の道路陥没事故を見ても、将来施設が老朽化した際に同様の事故が起こりうる負の遺産となる可能性があります。

浸水対策は、このような懸念がある地下貯留施設という単機能のインフラではなく、豪雨の際はそこに雨が流れ込めるように低地に湿地のある公園を整備し、生物の生息環境の復元と防災機能を兼ね備えた公園の整備を提案します。

また、河川においては、その主な機能が治水と捉えられているために、本来、日々の安らぎを生む憩いの場であるはずが、人々が親しみやすいとは言えない状態の所が多くあります。例えば、潮の満ち引きの影響を受ける河口付近では、植生があっても水の流れへの影響は小さいと推測されます。植生があれば、水鳥などの生物が多く集まります。浸水から都民の財産を守ることも大切ですが、毎日の暮らしの中で自然を身近に感じられることも、豊かな生活に繋がると考えます。

✳︎「東京の理想の姿」「未来の生活像」(資料P17について)

「Beyond2020」「東京2020大会の成功とレガシーの継承」として、多くの人がハワイでなく、湘南でなく、気軽に泳ぎに行きたくなるような東京湾と、川辺や公園で身近に自然と触れ合える都市に生まれ変わっていることを期待します。

3 Nov 2016, Thu 東京都下水道計画2016に関して

以前、地下の巨大な雨水貯留施設の報道を見て、少し気になっていたので考えて見ました。

東京湾の水質問題の原因の一つに合流式下水道があります。汚水と雨水が一緒に処理場に流れ込む合流式では、大雨が降ると処理が間に合わず河川や海に汚水混じりの雨水がら流れ出てしまいます。東京都下水道 事業経営計画2016では合流式下水道の改善として雨水貯留施設の整備を進めるとしていますが、私はこの計画には問題いがあると思います。

その理由の一つは建設と特に維持管理にかかる費用です。今、過去の老朽化したインフラの修復が求められていて、そのコストは今後新たにインフラを整備しなくても維持管理と更新のために倍増すると予測されています(国交相「国土の長期展望」中間取りまとめ 2011年2月)。そのような状況下で新たに維持管理費が高いと思われる施設を増設することは望ましいとは思えません。

「国土の長期展望」中間とりまとめ 2011年2月より
「国土の長期展望」中間とりまとめ より 2011年2月

そして安全性にも問題があると思います。トンネルの天井が崩落した事故を思い起こせば、作られた時は安全でも、それが将来に渡って保証されるとは限らないと言えます。一般の人の目に触れることなく、地下に巨大な不安定な施設があることは人々の安全を脅かすことになります。

以上より、合流式下水道の問題の短期的解決策として雨水の地下貯留施設の建設には反対です。下水処理場の放流口を東京湾の沖に移動する方が建設費と維持管理費を削減し、将来に負の遺産を残さずにすむと思います。

また、長期的な視野に立てば、例え今は用地の確保が難しいとしても、今後の人口減少社会を考慮し、用地確保を徐々に進めて自然再生を伴うグリーンインフラとして調整池の整備に進むことが望ましいと考えます。